Google検索の新たな進化、AIモードとGemini 2.0の導入

米Googleは、Google検索における「AIによる概要」(AI Overview)をGemini 2.0にアップグレードし、より高度な質問への対応力を向上させたと発表した。
これにより、コーディングや高度な数学、さらには画像や音声を組み合わせた質問にも対応できるようになった。
米国ではすでに提供が開始されており、今後さらに多くの機能が追加される予定だ。

また、新たに「AIモード」(AI Mode)と呼ばれる検索モードも発表された。
これは、従来の「AIによる概要」を拡張したもので、より深い探求や比較、推論が必要な質問に特化している。
特に、複雑なトピックや幅広い視点を求める検索において、AIが包括的な回答を提供することが期待されている。

Gemini 2.0による検索体験の向上

Gemini 2.0の導入により、検索結果の精度とスピードが向上し、より高度な質問にも対応可能になった。
特に、以下の点で検索体験が向上している。

・マルチモーダル対応
テキストだけでなく、画像や音声を組み合わせた検索が可能に。

・推論能力の向上
複数の検索結果を統合し、より包括的な回答を提供。

・ログイン不要で利用可能
ティーンエイジャーを含む、より多くのユーザーが利用できる。

このアップデートにより、「AIによる概要」の表示頻度も増加し、より多くの検索においてAIによるサポートが得られるようになっている。

さらに、Googleは今後の展望として、AIのさらなる強化を進めていくことを明らかにしている。
具体的には、より高度な自然言語処理能力を持つモデルを導入し、検索クエリの文脈を深く理解することで、ユーザーが求める情報をより正確に提示できるようにする。
また、検索結果のパーソナライズ化を強化し、ユーザーごとの関心や検索履歴に基づいた最適な情報を提供することを目指している。

AIモードの新たな可能性

AIモードは、Google One AI Premiumの加入者を対象に、まずはテスト段階として提供が開始される。
このモードでは、通常の検索結果ページに「AI Mode」タブが追加され、ここを指定するとAIによる詳細な回答を中心としたページが表示される。

従来の検索では、ユーザーが複数回の検索を行い、個別の情報を収集する必要があった。
しかし、AIモードを利用することで、一度の検索で関連する情報を統合的に取得できる。
例えば、「スマートリング、スマートウォッチ、トラッキングマットの睡眠追跡機能の違いは?」といった質問に対して、比較表を生成し、異なるデバイスの特徴や性能を一目で確認できる。

また、AIモードには「query fan-out」という新技術が導入されている。
これは、Gemini 2.0のカスタムバージョンが、ユーザーの質問に対して複数の関連検索を同時に実行し、それらの検索結果を統合する仕組みだ。
これにより、サブトピックごとに異なる視点から情報を提供し、より包括的な検索体験を実現する。

加えて、AIモードでは、フォローアップ質問を受け付ける機能も強化されている。
例えば、「深い睡眠中に心拍数はどうなりますか?」といった追加の質問を入力すると、AIが前の検索結果を踏まえた上で、より詳しい回答を提供する。
このようなインタラクティブな検索体験により、従来の検索では得られなかった深い洞察を得ることができる。

Google検索の未来

AIモードの登場は、Google検索の進化の方向性を示している。
AIによる推論を活用することで、これまで複数回の検索が必要だったような質問に対して、一度の検索でより深い理解を得られるようになった。

Googleは、AIモードを今後さらに拡張し、画像や動画を活用した視覚的な回答を提供する予定だ。
また、検索ビジネスを支える広告モデルとのバランスを取りつつ、AIによる検索体験の強化を進める方針だ。

一方で、Googleの競争環境も変化している。
近年、OpenAIのChatGPTをはじめとする生成AI技術が急速に進化し、ユーザーの検索行動にも変化が見られる。
これに対抗する形で、Googleは検索にAIを統合し、ユーザーが求める情報をより直感的に提供できるような仕組みを構築している。

今後、AIモードのさらなる発展により、Google検索は単なる情報の一覧表示から、より会話的で直感的な情報探索ツールへと変化していく可能性がある。
これにより、ユーザーは自らの疑問に対してより迅速かつ的確な回答を得ることができるようになり、検索体験が大きく向上することが期待される。

AI技術の進化により、Web検索はより直感的で深い理解を提供するものへと変化しつつある。
Googleの新たな取り組みは、AIと検索の融合がもたらす未来の検索体験を垣間見せるものとなっている。

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